もう1人の若虎

「萌葱殿、いざ参る!!」

「がお! ぐるるる、ぐる!!(おう! 来やがれ、幸村!!)」

 その日も恒例の若虎と白虎の『戯れ愛』が始まったのであった。






 上田城では最早毎朝の日課と化している幸村と萌葱の鍛錬の名を借りた戯れ合いを見ながら、彰子はのんびりとお茶を飲んでいた。

 甲府に来て4日目。相変わらず政宗は躑躅ヶ崎館に滞在しており、彰子とは別行動を取っている。昨夕には越後から謙信が片腕でもある直江景綱(大河ドラマにもなった直江兼続の舅)と共にやって来ており、政宗は『奥州筆頭』として行動せざるを得ないのである。

 それでも忙しい中、彰子のことを気にかけてくれていたらしく、昨日は小十郎が様子を見に来てくれた。

 政宗から小十郎のことはかなり聞かされていたこともあって、彰子は初めから小十郎に親近感を抱いていた。某大河ドラマで西郷輝彦が演じていた所為もある。西郷輝彦は『江戸を斬る』の昔から大好きな俳優さんだ。それだけでも『片倉小十郎』への好意ポイントは高い。

 おまけにゲームやアニメで声を担当していたのは森川智之氏だ。王立主任研究員で燐光聖騎士団長のイメージが強い。どっちも超イケメン。彰子が声優に嵌まっていた頃にはまだ若手で、主人公の後輩役なんてやっていた森川氏が、今では主人公の傅役という年長者の声を担当していることに、ある種の感慨めいたものを抱いてしまったのは仕方のないことだろう。比較的好きな声優が声を担当していたことに合わせて渋い男性ということもあって、キャラクターとしても小十郎はかなり好きだった。

 実際に会った小十郎は政宗から聞いていたとおりの人物で、父というには若いけれど、兄か歳の近い叔父という感じで好印象だった。

 小十郎とは1時間ほどの対面だったが、その中でも色々な話をすることが出来た。主に政宗の側近たちの話をしてくれたのは、これから奥州で過ごすことになる彰子への配慮だろう。さり気なくそんなことが出来るあたり、流石に大人の男性だなぁと思った彰子である。

 また、その際には昨夕やってきた上杉に関する情報もあった。その情報を聞いた彰子は、昨晩やはり異様にテンションの高い日記をつける結果となった。

 謙信はその養子で後継者でもある三郎景虎も伴って来ていたのだ。それを聞いた彰子は『一目景虎に会いたい!!』と悶えていた。尤もその事実を知っているのは萌葱だけで、萌葱は『かーちゃん……三郎景虎っつっても高耶でも玉山鉄二でもねーぞ』と呆れて突っ込んでいたのではあるが。

 とはいっても、彰子の知る『三郎景虎』は彼女にとって好きな歴史上の人物ランキングでは特別枠に位置する人物だ。なんといっても『関東の三英雄』全員が父親という凄い人物でもある。相模の北条氏康を実父に持ち、甲斐の武田信玄の養子になった後は越後の上杉謙信の養子となっている。

 謙信の死後は相続争いに敗れ死去しているが、その相続争いも本人の意思というよりも実家北条家と上杉譜代家臣によって半ば強制的に巻き込まれた感の強いものであり、何処か悲劇感が漂うものだ。更には若い頃には三国一の美童といわれたほどの容姿の持ち主とくれば、乙女心をずっきゅんずっきゅんと射抜きまくる。

 おまけに彰子が景虎という人物に初めて触れたのが某少女小説であり、そのアニメ及びドラマCDでは声の担当が、彰子が二番目に好きな声優だった。彰子にとっての『景虎』はそこらのアイドル以上の存在なのだ。好きすぎて、某戦国シミュレーションゲームでは景虎に跡を継がせる為だけに謙信でプレイし、謙信を70歳まで生かし続けたほどだった。

 その景虎とこの世界の景虎が別人であることは判っているが、それでもテンションが上がるのは仕方ない。

 だが、三郎景虎は飽くまでも甲斐・奥州の同盟国領主との顔合わせの為に訪れているわけで、公には何の立場もない彰子が気軽に会える相手ではない。一度は面識のある謙信にすら、彰子は気軽に会える身分ではないのだ。

 今、躑躅ヶ崎館では奥州・甲斐・越後の領主が揃い、同盟についての細かな条項の摺り合わせをしているという。政宗もそちらに掛かり切りで、同じ甲斐の地にいながら一昨日の信玄との対面以来、彰子も政宗とは会えないでいる。それが少々寂しいが、仕方のないことだと理解もしている。政宗は奥州筆頭として責任ある立場なのだから。

 政宗からは今日明日にでも同盟の証文が揃う為、明後日には一旦上田に戻れる旨の連絡を受けている。そうすると、彰子が甲斐にいるのも長くてもあと10日もないことになるだろう。上田にはお留守番の猫たちを迎えにいく程度で、すぐにでも奥州へ旅立つことになるはずだ。

 萌葱もそれが判っているのか、随分熱心に幸村で遊んでいる。『幸村と』遊んでいるのではなく、『幸村で』遊んでいるというところがなんとも微妙で、佐助などは呆れたように乾いた笑みを浮かべている。

「まだまだぁぁぁぁぁっ。参りますぞ、萌葱殿っ!!!!」

「がぅー(飽きたー)」

 流石にBASARA技を繰り出すことはないものの、幸村は本気度107%くらいは出しているように見える。鍛錬用の刃を潰した槍を振るい、萌葱に向かっていく。萌葱はひらりひらりと飛び交わしつつ、虎パンチを繰り出したり、尻尾で目潰しを掛けたり、ライダーキック虎バージョンで飛び掛ったりと、これまたバリエーション豊富な攻撃で幸村の相手をしている。

 虎になってしまった萌葱にしてみれば、猫姿のときのように彰子に本気で戯れ付くことは出来ず(なんせ、体重が200キロ超)、その分幸村相手に発散するしかないのだが。虎になった萌葱が戯れ付くことが出来るのは全力で遊んでくれる幸村と、どっしりとした信玄だけなのだ。今回の甲府行きも護衛の他に萌葱が『信玄のおっちゃんと遊びたい!』と駄々を捏ねたという理由もあったりする。だから、一昨日の対面に連れて行かなかったことで拗ねてしまったほどだ。

「ほう、やっておるようじゃな」

 不意に聞こえた渋い声に彰子は慌てて居住まいを正す。

「お館様、お越しとは存じませず、失礼致しました」

「よいよい。案内も請わず参ったのは儂らのほうじゃ」

 信玄は呵呵と笑い、彰子の隣に腰を下ろす。

「ひさしぶりですね、りんどう。げんきそうでなによりです」

「謙信様にもご健勝のご様子、何よりでございます」

 うわー、謙信様まで来てるよーと彰子としては内心乾いた笑いを漏らしてしまう。如何にもこの世界のご領主たちはフットワークが軽すぎる。

「おお、お館様!!」

 漸く信玄の登場に気付いたらしい幸村が駆け寄ってくる。その嬉しそうな様子はまるでワンコそのものだ。尻尾がないのが不思議なくらいに。

「これは、上杉殿。それに……もしや西堂丸殿ではございませぬか!」

 パタパタと駆けてきた幸村が第三の人物に気付く。そう、信玄と謙信はもう一人伴っていたのだ。年の頃は14、5歳の少年──少女と見紛うばかりの秀麗な美貌の少年を。

 当然その存在に彰子も気付いてはいたが、紹介されぬのに訊ねるのも憚られて何も言わなかった。しかし、その幸村の呼びかけで彰子は彼が誰なのか確信し、内心でテンションがマックスまで跳ね上がった。──気付いたのは幸村から解放されるや否やすぐに彰子の横にくっついた萌葱だけだったが。

「久しいな、弁丸」

 少年はそう幸村に幼名で応じる。

「弁丸は止めてくだされ、西堂丸殿。それは幼き頃の名にござる」

「ならば、私のことも西堂丸とは呼ぶな。今は三郎景虎という名がある」

 明らかに年下の景虎のほうが幸村よりも落ち着いている。幸村は慌てて詫びつつ、久闊を叙した。

「りんどう、まだしょうかいしていませんでしたね。これはわがむすこのさぶろうかげとらともうすものです。かつてはかいのとらのようしでもあったゆえ、とらのわことはちくばのとものなかなのですよ」

 実は心の中で『やっぱりー!!━━━━(゜∀゜)━━━━!!』と叫んでいた為に反応の鈍い彰子を、戸惑っていると勘違いしたのか謙信が漸く彰子に景虎を紹介してくれた。

「謙信様のご子息でいらしゃいましたか。道理でとても雅やかな若武者でいらっしゃいますね」

 三国一の美童という評価は誇張でも何でもなかったのかと彰子は溜息をつく。賞賛のあまりに息が漏れてしまったのだ。

「さぶろう、こちらがかねてよりはなしていたりんどうですよ。こたび、おうしゅうのどくがんりゅうのもとへとつぐのだそうです」

「お初にお目にかかりまする、彰子殿。私は上杉三郎景虎と申します」

 幸村のような青年武将らしい何処か無骨なものでもなく、かといって政宗の覇気を纏った優雅さとも異なる流れるような仕草で、景虎は彰子に頭を下げる。その洗練された動きは謙信と似ており、景虎が謙信を父として敬っているのが感じられた。元々名門北条家の御曹司だ。更には大伯父で養父でもある北条幻庵は当代一の知識人且つ礼法作法に通じた人物でもある。その薫陶を受けている景虎は何処か謙信と相通づるものもあるのではないかなどと彰子は勝手に推測した。

「このようにお美しい女性であれば、もっと早うに出逢いとうございました。既に独眼竜殿の奥に入られるとお決まりなのは残念です」

 景虎はその若さに似合わぬ嫣然とした笑みを浮かべ彰子に告げる。その顔とその声でそんなことを言われてしまえば、彰子が一瞬で顔を真っ赤にしても無理はないだろう。寧ろ良くぞ卒倒しなかったと後になって彰子は自分を褒めたほどだ。

「さ……三郎殿っ!! 破廉恥でござるぞッ!!!!」

 言われた自分以上に真っ赤になった義弟の大音声で彰子は何とか気を取り直すことが出来た。尤もその幸村は叫んだ瞬間に萌葱のライダーキックによって庭の隅に蹴り飛ばされてしまったのだが。飛び掛る直前に萌葱が『鼓膜破れんだろうが』と呟いていたのを彰子は聞いている。

「流石は謙信様のご子息、女子を喜ばせることがお上手でいらっしゃいますね。それとも一時は父であられた艶福家のお館様のご指南の賜物でしょうか」

 苦笑しつつ社交辞令と割り切って彰子は応じる。

「これ、彰子。三郎が儂の養子であったのはまだほんの童子の時分のこと、儂の所為ではないぞ」

「うつくしきはなをたたえるのはとうぜんのこと。さぶろうはとうぜんのことをいうたまでですよ、りんどう」

 性別不詳の嫣然とした笑みで謙信が駄目押しをする。まさにこの親にしてこの子ありといったところだ。血の繋がりはないとはいえ、精神的には立派な親子になっている。

「幸村殿に爪の垢を煎じて飲ませたいほどですわね。あの調子ではいつ奥方を迎えられるのか……」

 萌葱と第2回戯れ愛に突入して叫んでいる義弟を見やりつつ、彰子は溜息をつく。既に謙信親子の鳥肌もののタラシ文句はスルー対象だ。某恋愛シミュレーションの炎の守護聖や地の白虎や燐光聖騎士団長よりも小恥ずかしくて、そうしなければ彰子の精神はきっともたない。

「まことにのう……何かあればすぐ破廉恥破廉恥と……」

 やはり思うところがあるのか、信玄も溜息をつきながら、武一辺倒の愛弟子を眺める。

「大将が教育を間違ったんだと思いますけどねぇ……」

 という佐助の呟きは聞こえないふりをしているようだ。確かに艶福家の信玄が間近にいたのであれば、もう少し女性慣れしていても良さそうなものである。いや、傍にいたから反動で余計に純情ボーイになってしまったのかもしれない。

「確かにそうかもしれませんね。お館様が幸村殿の親代わりであられたのですもの。責任の一端はございましょうに」

 このままじゃ幸村は結婚なんて出来ないかもしれないと不安になったりもする。史実の真田幸村(信繁)であれば正室側室合わせて4人いたし、こんな心配はしなくてもいいのだが……。すっかり彰子は姉の気分で佐助に同意する。

「……どれ、儂も萌葱と手合わせするかのう。彰子が奥州へ行けば機会もなくなろうて」

 旗色が悪くなったのを感じたのか、信玄は話題を転じると、幸村と萌葱を呼び寄せる。

「おお、萌葱とお館様との手合わせでござるか! それは面白そうでございまするな」

「ぐぅるるる……?(マジですか?)」

 幸村は嬉しそうに期待に満ちた目で信玄と萌葱を交互に見ている。萌葱といえば戸惑ったように信玄と彰子を見ている。遊びたいけど、おっちゃんのパワーは侮れないし……といった感じで如何しようと視線で彰子に問いかけてくる。元々信玄と遊びたい! というのが萌葱の甲府同行の理由の一つでもあり、彰子が目で『遊んでくればいいよ』と答えようとしたところで、発言弾薬庫が口を開いた。彰子の心臓をバクバクさせる発言ばかりする謙信のことである。

「びゃっことのてあわせなら、わたくしもしてみたいものです。かいのとらのあとはわたくしとてあわせねがえますか?」

 その瞬間、萌葱はピキっと固まった。そして猛烈な勢いで首を左右に振る。慌てて彰子の後ろに隠れイヤイヤと拒否の意志を示したのだ。

「ムリムリムリ。あの綺麗な顔に傷でもつけたらそっこーかすがねーちゃんに殺される!!」

 彰子と佐助にしか聞こえない声で言った萌葱に、二人は苦笑を零す。本当は『謙信は何処か魔物めいて人外っぽくて怖い』とも思っていたのだが、それを言ったら彰子に確実に絞められるので言わなかった。

「謙信様があまりにお美しいので恐れ多いと申しておりますわ。ご容赦くださいませ」

「それはざんねんですね、とらとのてあわせなどそうそうできることではありませんし」

 残念そうに謙信は呟き、まだ諦めきれない様子だ。仕方なく、佐助も助け舟を出すことにした。

「というか、大将も止めてくださいよ。大将と萌葱が手合わせなんてしたら、旦那まで我慢し切れなくて混じっちゃいますって。そうなったら、この屋敷の庭、壊れちゃいますから」

 BASARA技発動なしの殴り愛でも躑躅ヶ崎館は破壊されているのだ。造りがそれよりも脆弱なこの屋敷の庭でやられようもんなら被害は尋常ではないだろう。佐助の発言は決して方便というわけではなく、佐助の本心からの言葉でもあった。

「うむ……仕方ないのう」

「ざんねんですね……」

 それでもまだ諦めきれないオヤジs(謙信は如何見てもオヤジではないが)は未練たらしく萌葱に視線を投げかける。

「父上、他国で我侭を申されるものではございません。奥州とは同盟国となったのです。これから先機会はございましょう」

 苦笑しながら14歳の見目麗しい息子が、美貌の父を嗜める。

「そうですね。では、こたびはとらのわことびゃっこのてあわせをみることでがまんいたしましょう」

 自分は戦えずとも白虎が戦う姿はやはり見たいらしく、謙信はさり気なく妥協案を主張する。萌葱も諦めたのか、幸村とのバトルならいいかーと、彰子の背後からのそのそと庭へと降りる。その背中に疲労感が漂っているのは、決して彰子と佐助と景虎の目の錯覚ではなさそうだ。

「では、萌葱殿、参る!」

「がうがるるる!!(こうなりゃ自棄だ!!)」

 こうして、戯れ愛第3ラウンドがスタートしたのだった。






 白熱する戯れ愛を楽しそうに見学するオヤジsに呆れつつ、彰子と景虎は並んで溜息をついた。因みに佐助はともすれば参戦しそうなオヤジsを牽制する為に二人に張り付いている。

「彰子殿は何処か私の姉に似ておられまするな。姉も私の身を案じてくれておりました。彰子殿が弁丸を案じるように」

 ポツリと景虎が呟く。謙信の養子となり、謙信との父子仲は良好なようではあるが、所詮上杉家中にあっては『余所者』なのだ。元服しているとはいえ、まだ14歳──実年齢でいえば12、3歳の少年に過ぎない。家族と別れ、たった一人で他国にいる。寂しくないはずはない。

「きっと相模でご兄弟方も景虎様のことを案じておいででしょう。お心は繋がっていると思いますわ。幸村殿とわたくしが上田と奥州に分かれましても、姉弟の情愛が変わらぬのと同じように」

「そうであれば良いのですが……」

 寂しそうに顔を伏せる景虎は歳相応の少年の表情をしており、彰子は景虎が哀れになった。元々北条家は家族の絆の強い一族だったが、他家への養子を繰り返した三郎景虎はどちらかといえば兄たちと縁が薄かった。史実では最終的には見捨てられてしまうのだ。

「きっとそうですよ。景虎殿、出会ったばかりのわたくしとて、貴方が幸村殿と同じように可愛らしい弟と思えるのですもの。姉上様もきっと景虎殿のことを案じて思うておられますよ」

 そっと彰子は景虎の髪を撫でる。慰めようとか可哀想とか、そんなふうに思ったわけではない。ただ自然に今はこうすべきなのだと彰子は感じたのだ。

「そうですね……。彰子殿はまこと、姉上のようにございまする。私が姉上とお呼びすることをお許しいただけますか?」

 自分を案じてくれていた姉は他家へ嫁いでおり、最早没交渉の状態だった。それを言えば彰子に余計に心配をかけてしまうだろう。姉の身代わりにしようというのではない。けれど、遠く離れた姉と彰子の姿が重なるのだ。

「景虎殿がそうお望みであれば、構いませんわ。わたくしも景虎殿のような弟がいれば嬉しゅうございます」

 景虎を安心させるように彰子は微笑んで応じる。安堵した表情に変わる景虎を見て、彰子は目の前の少年が愛しくなる。一人の血縁も傍にいない孤独感は彰子もよく知っている。仮令どれだけ自分を想ってくれる人が傍にいても、仮令相思相愛の恋人がいたとしても、一人の肉親もいないというのは言いようのない孤独感を齎すのだ。

 異世界トリップによって肉親を永久に失った自分と景虎の孤独が重なった気がした。彼とは理解し合えるのではないかと思えた。

 自分がいつまでこの世界にいるのかは判らないけれど、それで景虎の寂しさが少しでも慰められるのであれば願いどおりにしようと彰子は思ったのである。






 のちに景虎が信玄や幸村以上に厄介な小舅と化すなど、彰子も政宗も誰も予想だにしないことだった。