う~ん、信頼関係なくなるよね

わたくしは悪役令嬢ですので、どうぞお気になさらずに

義妹を最優先してたのは、義妹が余命宣告されてたから。そして義妹が『家族』で過ごすことを望んだから。つまり婚約者排除を望んだから。

なろう系ナーロッパ創作でよくあるのが、婚約者に事情を一切話さず、客観的には浮気とみられる行動を取るヒーロー。ヒドインの罪を暴くためだったり、今回のように病気を隠すためだったり。

実はこういう話、ナーロッパ創作で一番嫌いなパターン。将来の約束をしていない恋人関係であればそこまで気にならないかもしれないけど、『婚約者』だったら、アウト。

これ、将来婚姻を結ぶ関係の中でやると一発で信頼が消えうせる案件だと思う。特にナーロッパ創作だと大抵はヒロイン貴族の令嬢で、政略結婚のための婚約。ヒロインの我儘で結ばれた婚約ってパターンも多いけど、貴族である以上利害関係も多少はあって政略的な意味も若干はあるはずだし、ヒロインが望んで結ばれたなら、力関係はヒロイン実家>ヒーロー実家。なのに、ヒロインにもその実家にも内緒ってのは有り得ない。

二人(プラスその実家)の関係を悪化させかねない案件を、相手側の了承なしに実行してるってことだよね。つまり、相手側(婚約者及びその実家)を軽んじてるとみられても仕方ない。実家が本当に貴族的思考であれば、信頼に値しない家として婚約破棄されても仕方ないし、そうでなくとも婚姻後はヒロイン実家が優勢になると思う。そちらが先に我が家を軽んじたのですからねって、何事もヒロイン実家優位でことを進められる。あくまでもヒロインは不誠実なヒーローとその実家を許したっていう立場になるだろうし。

今回の話で思ったのは2つ。

まず、義妹。自分の命を盾に取った超絶我儘。家族優先にしてほしいって言っても、別にヒーローとヒロインの逢瀬を邪魔する必要ないでしょ。精々週に1,2日長くても半日程度。それくらいなら別にいいじゃんね?

結局『家族』としてではなく『女』として『義兄となった男』を自分に縛り付けておきたいだけ。婚約者よりも優先される自分に酔ってるだけ。まぁ、それを言い出したのは多分、13・4歳くらいのときだろうし無意識だろうけど、自分の命を盾にとって要求押し通してるのが気持ち悪い。

そもそも再婚によって妹となってすぐから自分を優先させてるってところがなぁ。家族って意識はそこまでないでしょ。

2つめはヒーローやその家族が『数年のことだから婚約者に我慢させてもしょうがない』と思ってること。これ完全に義妹の命をつなぎとめる努力をしてないよね。家族としては余命宣告受けてたとしても、それを受け入れつつも最後まであがくものじゃないのかな。一縷の望みをかけて。血のつながりがない父親とヒーローはともかくとして、母親ぁ。どうにも「若い娘を不治の病で失ってしまう可哀想なアテクシ」ってのが自覚しないにしてもありそう。

そして、ヒーローは『どうせあと数年の命なんだから、それまでは家族の希望を聞いて、終わったら婚約者と元通りで何も問題なし』って思ってるでしょ。言葉は悪いけど判りやすく言えば上記のように思ってるから、平気で婚約者を蔑ろにできる。余命幾許もない可哀想な義妹とその望みをかなえてやる寛大で優しい俺。って感じ?

これ、妹がこれまでとは違う裕福になった状況で、完治しないまでも小康状態が続いて10年とか延命してたらどうなったんだろうね?ヒーローは『まだ死なないのか』的なことを思いそう。

貴族であろうがなかろうが、将来を見据えた関係ならば妹の希望がどうであれ、ヒーローと父親はちゃんとヒロインとその実家に『義妹は余命宣告を受けている。幼い義妹が家族で過ごすことを望んでいるので、そちらを優先してやりたい。ご迷惑をおかけするが、婚約はこのまま継続でお願いしたい。ただ、婚姻の適齢期もあるから、〇年経過しても状況が変わらなければ、婚姻するか婚約解消するか改めてご相談したい』って相談するのが当然じゃね?

その時点でか将来か、婚約を継続するかどうかの判断はヒロインとその家族にゆだねる形で。まぁ、家族にしてみりゃ婚約解消だろうなとは思うけど。

まぁ、こういう大事なことをきちんと話さず、相手が待つことを当然とする家って早々に縁を切るべきだなーと思うんだよねw ま、創作だからこういうのも恋愛のスパイス的扱いなんだろうけど。

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