名探偵コナン

原作開始、断固阻止

原作開始を回避したい

「お母さん、ぼく、蘭ちゃんと公園で遊ぶ約束したの! 蘭ちゃんのママも来るの! お母さんもきて!」

んん。我が子が今日も可愛い。幼稚園にお迎えに行き、私たちの姿を見た新一が駆け寄ってくるなり言う。一所懸命におねだりする姿はこの世に舞い降りた天使に違いない。そんな私たちの姿を父にして夫である優作が余すところなくカメラに収めている。うん、まさか優作がここまで親バカになるとは思ってなかった。まぁ、馬鹿親になるよりはよっぽどいい。

因みに優作は幼稚園の送り迎えを私と一緒にする。締め切り前とか取材とかでどうしても行けないとき以外は必ず同行する。が、優作が来ないと新一がしょんぼりするので、その姿を写メって優作に送ったら、それ以降は時間調整しまくって極力送り迎えを欠かさないようにしている。

尚、父と母両方での送り迎えはこの幼稚園では少なくない。これも米花町ゆえと言えるかもしれない。米花町内の企業と官公庁は園児の子供がいる職員のために昼休みの他に夕休みという時間がある。これは幼稚園に通う子供のお迎えに行くための時間だ。当然夕休みを取る職員は終業時間も1時間遅くなるが、我が子の安全には変えられない。

また、この幼稚園は徒歩通園もしくは自家用車通園可能な幼児しか受け容れていない。東都以外であればスクールバスでの送迎もあるのだろうけれど、この東都、特に米花町でそんなもの運用しようものなら、年に数回、下手すれば月に1回はバスジャックされるに違いない。

原作のキャラクターたちが米花町を2次創作で言われるように『日本のヨハネスブルグ』と認識していたかは不明だが(いや、工藤夫妻が子供を1人残して海外移住するくらいだから、犯罪都市だという認識はなかっただろうと思う)、名もないモブである一般米花町民、東都都民は紛れもなくここを犯罪多発都市と認識している。そのために防犯意識が半端ない。

どんな民家でも必ずセキュリティ会社と契約しているし、賃貸物件も基本的にセキュリティ設備付きだ。たまについていない物件もあるらしいが、そういった物件は家賃が相場の6割ほど安い。更にそんな物件は事故物件であることも多くて、1DKバストイレ別エアコン付きの物件相場が約7万円のところ、2万円弱で借りられるらしい。

「英理?」

蘭ちゃんと英理に声を掛けると、英理も頷く。公園に遊びに行かせることに異論はないらしい。

新一は原作と同じく、蘭ちゃんに一目惚れしたらしく可愛らしく淡い恋心を抱いている。蘭ちゃんも満更ではないようで、見ていて2人は微笑ましい関係を築いている。桜の名札の一件も原作通りに発生し、新一はいじめっ子から蘭ちゃんを守ったようだった。まぁ、あのいじめっ子も気になる子にちょっかいを掛けたというだけなんだろうけど。

どうやら、推理好きは工藤家の血筋らしく、ホームズを読んでいない新一も推理や謎解きを好んでいる。優作が書く子供向けの冒険小説も暗号やパズルといった謎解き要素が入っているから、新一が嵌まるのも無理はない。

ただ、新一が原作とは違ってホームズホームズ言わない分、蘭ちゃんや園子ちゃんをはじめとした園児と話も合い、その分大勢の友達が出来て子供らしくごっこ遊びをしたり、運動したりして楽しんでいるようだ。今一番流行っているのは戦隊ごっこらしい。男児の間ではリーダーのレッドを、女児の間では紅一点のピンクをめぐって揉めたりもしたらしいけど、そこは新一と園子ちゃんが素晴らしい仕切りを見せて不公平のないように順番を決めて遊んでいる。

「じゃあ、30分後に公園で」

一旦帰宅して着替えてから公園に向かうため、英理とそう約束して帰宅する。新一は優作と手をつなぎ、今日の幼稚園での出来事を楽しそうに語って聞かせている。

優作は本当に変わったと思う。すっかり子煩悩なパパで、毎日一緒にお風呂に入るし、寝かしつけるのも優作だ。毎晩絵本の読み聞かせをしてくれる。その絵本だってちゃんと先輩パパたちに聞いて子供が楽しめるものにしている。

実はここでも原作のような工藤新一にならないように気を付けている。絵本や童話というのは直接的ではない教育の側面もある。だから、そこで人の心を思い遣ることの大切さ、好奇心のままに動くことの危険性を教えられるようなものを選んでいる。

原作の工藤新一にしても工藤優作にしても、推理ショーなんてものを平然をやっていたのは、人の心に対しての想像力が欠如していたからだと思う。メタなことを言えば、推理ショーは見せ場だから、少年漫画なら仕方のないことなのかもしれないけど、でも、無関係の人や野次馬をそのままにしてショーを開催する必要はないはずだ。サスペンスドラマの崖の上のように、探偵と犯人、警察官だけでやればいいのに。本当は取調室の中で警察官がやるのがいいんだけど。っていうか、現実ならそれが当然なんだけど。

現実となったここで、私は絶対に新一に推理ショーなんて馬鹿なことをさせたくない。だから、私は新一にIQではなくEQを高める教育をすると決めていた。人の心の痛みを想像できる人になってほしい。傷ついた人に寄り添える人になってほしい。

勿論、当然のこととして法を順守する人であってほしいし、他人の些細な罪を見逃さないくせに自分の罪を自覚しないなんてダブルスタンダードな人間にもなってほしくない。

それから、この国を、自分の祖国を愛する人間になってほしい。これは優作にも言えることだけど、原作の彼らは日本を軽視し過ぎている。欧米のほうが優れていると思っているらしい。どっちが優れていてどっちが劣っているというわけではないのに。日本には日本の、欧米には欧米の良さと悪さがある。民族性の違いもある。なのに、日本人は自分の国を劣ったものと蔑み欧米を上に置く傾向の強い人たちが少なくない。これは戦後教育の自虐史観の影響なんだろうけど。でも、日本は世界で唯一1000年以上続いている国家だ。江戸時代の江戸の町は人口100万人の大都市だ。同じ時期のヨーロッパに100万都市はない(ちなみにアメリカはまだ建国前)。ベルサイユ宮殿にトイレがなかった時代に江戸の町は上下水道完備だった。西洋人が手づかみでものを食べていたころ、日本人は箸を使っていた。まぁ、広くアジアを見れば日本がまだ統一国家ではなかった頃に中国では自動ドアとエレベーターがあったりもしたんだけど。

何が言いたいかというと、原作開始を阻止するつもりではいるけど、もし阻止できなかった場合、新一にはFBIではなく日本警察を頼ってほしいということだ。赤井秀一ではなく降谷零を頼れと。まぁ、彼らに関わらずに済むように原作開始は回避するために努力はしますけどね。

ただね、原作の修正力というか補正力というか強制力というのはしっかり働いているようで、新一と蘭ちゃんの出会い然り、私と優作の結婚然り、大事なポイントはどう足掻いてもやってくるっぽい。

実は女優時代、原作と違って私はハリウッド進出はしなかった。これでベルモットことシャロン・ヴィンヤードとの出会いは避けられた! と思ったんだけど、そうは問屋が卸さなかった。なんとシャロンが来日したのだ。ハリウッド制作の映画が日本を舞台にするということでオール日本ロケを敢行。その出演者に私も選ばれ、結局物理的なハリウッド進出はしなかったけど、ハリウッド作品に出演という意味でのハリウッド進出はしてしまったことになる。それに気づいたときはリアルOTZしてしまった。

そんな経緯もあって、シャロンは来日したときには必ず私に会いに来るし、年に数回は電話のやり取りもある。原作ほどの『親友』という位置づけはないけれど、友人であることには違いがない。ついでにいうと、黒羽盗一の弟子として変装術も教わっている。いやーん、原作と大きく変わってないじゃないか!

でも! 私は! 決して! 諦めない!!

新一をコナンにはしない! 仮令防げずにコナンになってしまったとしても黒の組織には関わらせない!

新一を黒の組織に関わらせないためには黒の組織を潰してしまうのがいいんだろうけど、一介の元女優ではそんな伝手も方法もなくて、結局は身近なところで手を打つしかない。それに、仮令黒の組織と関わらなかったとしても、新一が原作のような探偵を目指すのであれば、危険と隣り合わせであることに違いはない。というよりも、黒の組織と関わらなければ『名探偵コナン』は始まらないわけで、そうすると原作の主人公守護力によって守られている新一の命は他の一般人と同じく危険に晒されることになる。探偵として積極的に事件に関わる分、その危険度は一般人の比ではないだろう。

うん、やっぱり新一を探偵にはしないようにすることが彼の安全を守ることになるはずだ。

「新一くーん!」

「蘭ちゃーん!」

公園に着けば既に英理と蘭ちゃんは来ていたらしく、新一の姿を見た蘭ちゃんが手を振ってくる。それに応えて新一は彼女の許へと走っていく。2人はそのまま砂場へと向かい遊び始める。原作と違って2人は名前を呼び捨てではなく、ちゃん・君を付けて呼び合っている。互いが特別な幼馴染ではなく、数多くいる幼稚園のお友達の中でちょっと特別な恋心を抱く相手と認識しているようだった。

砂場で仲良く遊ぶ新一たちを見守りながら、私と英理は近くのベンチで話をする。

「本当に仲がいいわねぇ。いずれ新一君は蘭の御婿さんかしら」

クスクスと笑いながら英理は言う。

「初恋は必ずしも実るわけじゃないからなんともね。子供の淡い恋がどうなるかはこれからの2人次第じゃない?」

正直、あの蘭ちゃんが原作のような嫉妬深くて独占欲の強い毛利蘭になるのならば、私は母親としてお付き合いにも結婚にも反対する。ただ、毛利蘭のあの性格というか性質は幼少期に母が家を出て行き、結果として新一に依存するようになったせいだという説もあった。だから、これから次第では蘭ちゃんは今のままの素直で明るい可愛らしい女の子になることだって出来るはず。

「あら、有希子は反対なの? 蘭と新一君が結婚すれば私たち親戚になるのに」

「子供たちに押し付けたくないだけよ。そりゃ英理や小五郎ちゃんと親戚として長く付き合えれば嬉しいけど、そうならなくても私たちの友情は変わらないでしょ。蘭ちゃんだって新一とは違った男性に心惹かれる可能性もあるし、新一だって同様だわ。だから、新一には素敵な恋をいくつも経験してほしいし、そうね、最後にはそのうえで大人になった蘭ちゃんにもう一度恋をして結ばれるなんていうのも素敵じゃない?」

英理は幼いころから小五郎ちゃんを好きで、初恋を実らせて結婚したからか、初恋=一生の恋と夢見てるところがある。バリバリの理論派才女なのにどこか夢見る乙女から卒業してない。私はお付き合いをしたのは優作だけだけど、それまでに何度か恋は経験してる。片想いだけど。何を隠そう私の初恋は小五郎ちゃんだ。尤も小五郎ちゃんは英理しか眼中になかったから、初恋を自覚した幼稚園児のときにきっぱりと諦めたけどね。

「そうね。私も小五郎しか知らないし……蘭には色々なことを経験してほしいわね」

英理も私も20歳で結婚して子供を産んでいる。ただ、正直、英理の出来婚については英理と小五郎ちゃんに色々と物申したい。というか散々言った。

芸能界で働き収入のあった私と違って、当時の英理は東都大法学部の学生で弁護士を目指していたし、小五郎ちゃんは米花大学に通っている学生だった。経済的に自立していないのに妊娠結婚って。幼馴染兼親友として懇々と計画性のなさと現実認識の甘さについて説教させてもらった。私も結婚したときにはお腹に新一がいたわけだけど、それは婚約後に判ったことだし、私も優作も経済的に自立していたから問題ないと思っている。

結局、小五郎ちゃんが実家の持っていた不動産のうち現在住んでいる住居兼店舗の持ちビル1件を生前譲渡される形で家賃という収入を確保したわけだけど。でもその後、2年は小五郎ちゃんは学生だったし、警察学校を卒業して警察官になるまで家賃収入だけで生活せざるを得なくて結構経済的には厳しかったようだ。Ⅰ類で警察官になった小五郎ちゃんだから警察学校でもそれなりのお給料もらってたみたいだけど、英理の学費もあって大変だったらしい。

英理は2年の後期から2年間休学した。東都大は休学の上限期間が2年だったそうだ。そして蘭ちゃんが1歳半になるかどうかという時期に復学。大学に行っている時間は英理の御両親に蘭ちゃんを預け、サークル活動も何もせず、自宅と実家と大学だけの2年余りを過ごしていた。

一度遊びに来た英理に散々愚痴られたことがある。家事と育児で少しも遊ぶ時間がないと。他の学生はサークル活動を楽しんでいるのに、自分はそれが出来ないと。丁度復学したころは小五郎ちゃんもまだ警察学校にいたから、寮に入っていたこともあってその鬱憤もあったんだろう。

正直、何を言ってるんだと思った。学生なのに計画性もなく子供を作ったのは英理だ。散々両家の両親から反対されたのに生むことを選んだもの英理だ。小五郎ちゃんは英理が弁護士を目指していることを知っていたから、今は諦めようと一度は説得した。家事に不器用な英理では弁護士を目指す勉強と育児を両立するのは無理だと言って。でもそれを退けて結婚と出産を選んだのも英理自身だ。そして、休学を選んだのも。東都大学では通信講座もあった。それを受講し通学生と同じく年に2回の試験を受ければ単位取得は可能なのだ。けれど、英理は通信制ではなく休学を選んだ。全ては英理が選んだことであって、両家の御両親も小五郎ちゃんも他の道を示していた。なのに、今更何を言っているんだと思った。

子育ての大変さは判る。同じ歳の私たちは同じ歳の子供がいるのだ。お互いに初めての子育てだ。確かに私は専業主婦だし、在宅仕事の夫も積極的に子育てしている。英理は小五郎ちゃんが寮に入っていることもあって1人で育てなければならない。けれど、私たち夫婦は両親と絶縁しているから、親の力を借りることは出来ない。でも英理は借りられる。決して私のほうが英理よりも恵まれているとは言えないと思うのだ。まぁ、英理よりも時間の余裕があることは確かだけれど。

そんなこともあって、英理が大学に通っている間は疎遠になっていた。優作が時折警察署で小五郎ちゃんに会うことはあったらしい。まだ所轄勤務(正確には派出所)だった小五郎ちゃんとの遭遇率は高くないし、ゆっくり話をすることもなかったらしいけれど。

「司法試験、どう?」

「判らないわ。今年初めて受験するけど、模試の結果は芳しくないわね」

今年の3月に英理は法科大学院を修了して司法試験の受験資格を得た。だから、これから司法試験に臨むことになる。帝丹の才女と言われた英理であっても最難関と言われる司法試験は難しいらしい。

「合格したらしたでまた司法修習生としての研修もあるし、蘭の傍にいてあげられる時間は少なくなるわね」

今は蘭ちゃんが幼稚園に行っている時間や寝ている間に司法試験の勉強をし、蘭ちゃんが出来るだけ寂しい思いをしないように、不自由にならないように英理は頑張っている。小五郎ちゃんも仕事が終わって帰宅した後や休日は協力的だという。

「小五郎が刑事課に異動が決まったの。だから、これまでみたいに家事に協力してもらうのは難しくなるわね」

3年での刑事課への異動はかなり早いんじゃないだろうか。小五郎ちゃんは中々優秀な警察官らしい。確かに正義感は強いし、人の心の機微にも聡いから、交番のおまわりさんしていたときにも地域の住民に慕われていたようだ。

「確かに、忙しくなりそうね。東都は事件発生率高いから……」

せめて配属される所轄が米花署でなければ、まだ少しは楽かもしれないけど。

「でも、両立して見せるわよ。じゃなきゃ学費を出してくれた小五郎にも申し訳ないもの。この道を選んだのは私だわ。私の我が儘を両親も小五郎も支えてくれたんだもの。無駄には出来ないし、蘭に我慢を強いた意味がないわ」

固い決意をした目で英理は言う。

「そう。なら、出来る範囲で協力するわ。言ってね?」

全てに協力できるわけではない。でも、常識の範囲内での協力は惜しまない。それが蘭ちゃんのため、ひいては新一のためにもなるはずだから。

「ええ。よろしくね。早速なんだけど、また時短レシピ教えてもらえないかしら。効率よく家事を回せれば、その分勉強も出来るし蘭とも遊べるもの」

英理は言う。原作では料理が壊滅的に下手くそだった英理だけど、今はそうでもない。大体7年主婦やってメシマズのままってほうが有り得ないでしょうに。英理がメシマズだった理由は簡単。レシピ通りに作らずにイメージだけで作ってたから。英理のお母さんがお料理上手で経験から目分量でも美味しい料理が作れていたせいでもある。英理は子供のころ料理の手伝いをしたことがなくて、母がパパっと作ってしまうのを見ていただけらしい。だから、英理には徹底してレシピを見て覚えるまでは毎回見て作るようにアドバイスした。レシピ通りに作れば十分美味しいことを実感した英理は、見なくても作れるようになるまでは徹底して計量してレシピのままに作り、その後目分量を覚えていった。今では普通に主婦として当たり前の程度には料理上手だ。尤も本人曰くレパートリーは少ないらしいけど、小五郎ちゃんや蘭ちゃんから文句を言われたことはないそうだから、何も問題はないだろう。

 

 

 

 

 

英理は司法試験に一発合格した。流石帝丹のクイーン! その後、司法修習生を経て弁護士となり、まずは居候弁護士として刑事事件を扱うようになった。

そして、新一と蘭ちゃんが小学生になって、ついに原作の展開。いや、正確には人質事件からの小五郎ちゃん発砲、夫婦喧嘩からの家出という流れにはならなかった。

元々夫婦間で別居について話し合いをしていたらしい。既にこのころ小五郎ちゃんは警視庁の捜査一課に配属されていた。そして英理は刑事事件において連戦連勝の若手弁護士として有名になりつつあった。

英理が連戦連勝だったのは、常に妥当な求刑をしていたことにある。被告の言葉を鵜呑みにはせず、無闇に無罪主張をしたり罪を軽くしようとしたりしなかったらしい。日本に司法取引があれば、裁判にならずに罪状と量刑がすんなり決まっているようなケースも多かったらしい。英理が求めた刑罰が検察側よりも重かったことがあったと聞いたときには唖然としたけど。勿論、検察側の求刑が重すぎるときには断固として戦っていたからか、被告人の家族はもとより被害者家族からの信頼も厚かったそうだ。

でも、そんなスタンスの英理だから、恨まれることは少なくなかった。だから、英理は蘭ちゃんの安全を考えて、別居を決断したのだ。捜査一課刑事の父親と刑事事件専門弁護士の母親であればどこでどんな恨みを買っているか判らないからと。ただ、人情派刑事だった小五郎ちゃんは恨まれるよりも慕われ感謝されることのほうが多かったみたいで、それならば蘭ちゃんは小五郎ちゃんが引き取るほうがいいだろうということになったらしい。

そして、英理と小五郎ちゃんは別居するに至った経緯と理由を蘭ちゃんにきちんと説明した。蘭ちゃんは寂しがったけれど、最終的には納得して英理を見送った。小五郎ちゃんは蘭ちゃんを育てるために自営業のほうがいいと警察を辞め、探偵事務所を開いた。

英理は毎日蘭ちゃんに電話をし、週末には自宅に戻り家族と過ごす。原作とは違って別居というよりは単身赴任な感じで、家族関係は良好だった。まぁ、英理と小五郎ちゃんのコミュニケーション手段である犬も食わない夫婦喧嘩は多いようだけど。

 

 

 

 

 

蘭ちゃんのためにはいい感じで毛利家はまとまっている。でも、原作通り、小五郎ちゃんは個人の探偵事務所を開き、英理とは別居している。

やはり、世界は原作と同じように進んでいる。

原作開始まで、あと約10年。なんとしてでも、回避してみせる。

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