断罪茶番で命拾いした王子

エルネスタ・アルファーロ

アルファーロ公爵家の嫡女であり、本作の主人公。
13歳のとき、相思相愛だった婚約者エフラインを事故で失った直後、王家から第三王子パスクワルとの婚約を命じられる。
後にエフラインの死にはパスクワルの母マノラが関与していたことが判明するが、当時は確証がなく、エルネスタは複雑な思いを抱えたまま王子との婚約生活を始める。
パスクワルは当初、優しく謙虚で、悲しみに暮れる彼女を慰めてくれたため、エルネスタも完全に彼を憎むことはできなかった。
しかし学園入学後、彼はスサニタや取り巻きに影響され、怠惰で傲慢な人物へと変貌していく。
両親が婚姻後のパスクワルを病死させる条件を王家から取り付けていたことを知ったエルネスタは、彼の命だけは救おうと決意。
卒業記念パーティでの婚約破棄をあえて受け入れ、断罪劇そのものを成立させずに事態を収束させる。
情に流されるだけではなく、公爵家嫡女としての責務と冷静な判断力を併せ持つ女性である。


パスクワル

国王ブラウリオと平民出身の愛妾マノラとの間に生まれた第三王子。
王位継承権を持たない庶子であり、成人後は臣籍降下して平民となることが決まっていた。
幼少期から婚約当初にかけては、優しく謙虚で他人を思いやる性格だった。
婚約者となったエルネスタにも、亡きエフラインを失った悲しみを気遣い、彼女を慰めるほどの優しさを見せている。
しかし学園に入ると、努力を嫌う性質と甘言に弱い面が次第に表面化。
スサニタや遊び仲間たちに囲まれ、王族としての驕りを身につけ、エルネスタや周囲の忠告にも耳を貸さなくなっていく。
やがてスサニタを「愛しい」と公言し、卒業記念パーティの場でエルネスタとの婚約破棄を宣言する。
しかしエルネスタが断罪劇を回避したことで、彼女への冤罪は成立せず、パスクワル自身が婚約破棄の有責者となる。
最終的に王籍を剥奪され平民となるが、かつての自分の行動によって命だけは救われる。


スサニタ

裕福な商家の末娘として生まれた平民の少女。
貴族との縁を結ぶことを目的として学園に入学したが、親が期待したような下位貴族との縁ではなく、上位貴族の男子たちと積極的に親しくなっていく。
やがて第三王子パスクワルの傍らに侍るようになり、彼の婚約者であるエルネスタを押しのける存在となる。
パスクワルに対しては甘えた態度を取りながら、耳に心地よい言葉を与え続け、彼の怠惰や王族としての驕りを助長していった。
身分差の恋愛小説に憧れていたらしく、自分を「平民の少女」、エルネスタを「意地悪な婚約者」という物語上の役割に当てはめ、エルネスタから苛められているという筋書きを作り上げる。
そして卒業記念パーティでパスクワルが婚約破棄を宣言するという騒動を引き起こす。
しかしエルネスタが即座に婚約破棄を受け入れたため、用意していた冤罪劇は成立しなかった。
最終的には王都から追放され、平民となったパスクワルとの婚姻を命じられることになる。