デサフィアンテ
デサフィアンテは、【悠久の泉】、そして【硝子の青年】を率いてきた君主であり、本作の中心人物の一人。
本名は松本絢人。
かつては「鷹村絢」の名でもプレイしていた。
30歳の男性で、ゲーム内では赤褐色の髪をした今時のイケメンとして知られる。
初心者支援を目的に【悠久の泉】を立ち上げ、「ゲームなんだから目一杯楽しもう」をモットーに、仲間たちと気楽に冒険を続けてきた。
君主としての統率力に優れる一方、仲間を信じることを何より大切にする理想主義者でもある。
人を疑うより信じることを選び、血盟員一人ひとりを大切にしてきたからこそ、理也やイスパーダ、疾駆する狼、迅速、チャルラタンら古参の仲間から深く慕われている。
その反面、責任感が強すぎるあまり、問題を一人で抱え込んでしまう不器用さも持つ。
かつて病気によって長期休止した経験や、血盟解散に至る苦い過去もある。
それでも仲間との絆を捨てることはなく、異世界へ召喚された後も、混乱する仲間をまとめ、現実世界へ帰るために行動を起こす。
理不尽な運命を前にしても、仲間とともに進むことを諦めない青年君主である。
夏生梨
夏生梨は、デサフィアンテこと松本絢人のかつての恋人であり、現在は血盟の仲間として再び彼と行動をともにする女性ウィザード。
絢人より六歳年上の30代で、ゲーム内では中性的な綺麗系の美人として知られ、仲間たちからは親しみを込めて「姐御」と呼ばれている。
ウィザードとして回復や支援を担当し、前衛のHP管理をはじめ、攻撃陣を支える重要な役割を担う。
性格は穏やかで包容力があり、面倒見のよい姉御肌。
一方で、必要な時には厳しい言葉を掛ける現実的な一面も持つ。
かつて絢人と恋人として過ごした後に別れ、その後は別の男性と結婚。
穏やかな結婚生活を送ったが、夫を事故で亡くし、現在は一人で暮らしていた。
異世界で絢人と再会した際には、過去の恋愛に大きな蟠りを残しているわけではなく、知った顔に再会できたことを素直に喜んでいる。
しかし、互いに過ごした年月の長さゆえに、二人の間にはどこか複雑な感情も残されている。
アルシェとも現実世界で交流があり、再会した彼女を優しく抱きしめて落ち着かせるなど、仲間たちの精神的な支えとなる。
戦闘だけでなく共同生活の面でも皆を支える、血盟の「姐御」である。
理也
理也は、【悠久の泉】創設初期からデサフィアンテを支えてきた男性ナイトであり、血盟における彼の「片腕」と呼ばれる存在。
30代前後の同年代組で、イスパーダと並ぶ血盟の中核として長く君主を支えてきた。
ナイトとして高い耐久力を誇り、戦闘では最前線に立って仲間の盾となる壁役を担当する。
性格は真面目で責任感が強く、仲間に対して厳しい言葉を掛けることもあるが、その根底にあるのは強い仲間意識と忠誠心だ。
とりわけ、デサフィアンテが血盟主として何でも一人で背負おうとする姿勢にはたびたび苦言を呈し、「何のための片腕なのか」と叱ることもある。
かつて血盟内の問題からデサフィアンテとの間に大きな確執が生じ、それが【悠久の泉】解散の一因となった過去を持つ。
そのため異世界で再会した際には、再び受け入れてもらえるのかという不安を抱えていた。
しかしデサフィアンテは過去を責めることなく彼を迎え入れ、理也もまた再び君主の片腕として立つことを選ぶ。
強固な肉体と高い防御力だけでなく、主君を支え、仲間を守る責任感こそが彼の最大の武器。
かつての過ちを抱えながらも、もう一度仲間たちと歩むことを選んだ、実直な騎士である。
迅速
迅速は、【悠久の泉】創設初期からデサフィアンテと行動をともにしてきた男性エルフ。
理也、イスパーダ、疾駆する狼、チャルラタンらと並ぶ古参メンバーであり、何も分からない初心者の頃から仲間たちと冒険を重ねてきた。
エルフとして遠距離攻撃を担う一方、精霊魔法による支援にも長けており、戦闘では仲間たちの動きを見ながら柔軟に役割を変える。
性格は明るく楽天的で、異世界へ召喚されたという非常識な状況にあっても、必要以上に悲観することはない。
「暗くなっても嘆いていても状況は変わらない」というデサフィアンテの考えにも素直に同調し、自分たちは自分たちらしくやればいいと笑う。
その一方で、君主が悩みを抱え込んでいる時にはきちんと指摘するなど、仲間を冷静に見守る判断力も持っている。
異世界での大規模な戦闘ではエルフ陣をまとめ、アルシェやめんまと連携しながら後方から戦線を支える。
デサフィアンテからは「精霊の護人」の称号を与えられており、古参メンバーとしての功績と信頼の厚さがうかがえる。
軽快な言動と楽天的な笑顔の裏に、長年仲間と苦楽をともにしてきた確かな絆を持つ人物である。
疾駆する狼
疾駆する狼は、【悠久の泉】創設初期から在籍する男性ナイト。
ゲームプレイ当時30代後半と仲間たちの中では年長者にあたり、理也やイスパーダとともに前衛を担ってきた古参メンバーである。
ナイトとして高い耐久力を生かし、戦闘では最前線に立って敵の攻撃を受け止める。
理也と並んで仲間を守る盾役でありながら、彼自身は一歩引いたところから周囲を見渡す、兄貴分のような立場でもある。
普段は気さくで、デサフィアンテから「ジジイ」と呼ばれても笑って受け流し、自分からも君主を「ガキ」と呼び返すような親しさを持つ。
長年ゲームを続けてきた経験から、異世界へ召喚された後も状況を冷静に見極め、仲間たちへ必要な情報を伝える役割を果たしている。
デサフィアンテが一人で責任を背負い込む性格であることもよく理解しており、表立って君主を立てながら、必要な時には陰から支える。
仲間が不安や恐怖に囚われた時にも年長者らしい落ち着きを失わず、時には冗談を交えながら場を和ませる。
戦場では頼れる盾、日常では気さくな兄貴分。
長く同じ時間を過ごしてきた仲間たちにとって、疾駆する狼は血盟の安定を支える重要な存在である。
チャルラタン
チャルラタンは、【悠久の泉】の創設初期からデサフィアンテを支えてきた男性ウィザード。
30代前後の同年代組で、血盟がまだ何も分からない初心者集団だった頃から、仲間たちと手探りで冒険を続けてきた古参メンバーである。
ウィザードとして攻撃魔法を操るだけでなく、前衛のHP管理や敵への妨害などもこなす、柔軟な支援役。
性格は穏やかで現実的だが、仲間内では冗談や軽口も多く、場の空気を和ませることも少なくない。
一方で、デサフィアンテが血盟主として何でも一人で抱え込もうとすると、迅速や理也とともに厳しく諫めるなど、必要な時には遠慮なく物を言う。
デサフィアンテの病気を知った際には、彼とともにゲームを休止するほどの友情を示した。
異世界へ召喚された後は、恐怖から身を隠していたアルシェをいち早く発見し、「もう大丈夫だから」と安心させながら仲間のもとへ連れ帰っている。
普段の軽妙な態度の裏には、仲間の不安や孤独を察する繊細さと、いざという時に頼れる冷静さがある。
デサフィアンテにとっては、長い時間をともに過ごしてきた友であり、苦言も呈してくれる貴重な理解者。
冥き挑戦者
冥き挑戦者は、【硝子の青年】に途中加入した男性エレティクス。
ゲームプレイ当時40代後半で、血盟の中では最年長にあたる。
ゲーム内では非常に高いレベルと戦闘能力を誇る熟練プレイヤーであり、前衛不足を補うために加入して以来、血盟の主力として戦ってきた。
エレティクスは近接攻撃に特化したクラスで、冥き挑戦者も高い攻撃力を生かして敵の殲滅を担当する。
異世界での戦闘ではエレティクス陣の中心として前線に立ち、ナイトたちと連携しながら危険な敵を仕留める重要な戦力となっている。
一方、普段の性格はいたって陽気で、鹿やイノシシ、招き猫などのネタ変身を好むお茶目な人物。
とりわけ鹿への変身を愛用していたことから、仲間たちからは「鹿さん」と呼ばれている。
以前、デサフィアンテが長期休止した際には血盟を任され、代理君主として仲間をまとめた経験もある。
最年長者らしい落ち着きと判断力を持ちながら、悪ガキのような遊び心も失っていない。
異世界という過酷な状況に置かれても必要以上に悲観せず、できることをするという姿勢を崩さない。
重苦しくなりがちな仲間たちの空気を和ませながら、いざ戦いとなれば誰よりも頼りになるベテラン。
アルシェ
アルシェは、【悠久の泉】から【硝子の青年】へと続く血盟の歴史を知る女性エルフ。
可愛らしい系の美人で、長いポニーテールが印象的な人物である。
性格は非常に天然で、本人にはそのつもりがないまま独特の言動を繰り返すため、仲間たちからは親しみを込めて弄られている。
血盟内では「和ませキャラ」として知られ、「一家に一人、和ませアルシェ」とまで言われるほど、皆に可愛がられてきた。
戦闘ではエルフとして遠距離攻撃や回復・支援を担当し、仲間たちを後方から支える。
異世界へ召喚された際には、何が起きたのか分からないまま一人で恐怖に震え、打ち捨てられた小屋に身を隠していた。
そこへ現れたチャルラタンに「もう大丈夫」と声を掛けられ、仲間たちのもとへ連れ帰られる。
夏生梨とは現実世界でも面識があり、再会した瞬間に抱きついて泣き出してしまうほど、知った顔との再会を喜んだ。
かつてミュルとの友人関係を理由に【悠久の泉】の崩壊へ責任を感じ、【硝子の青年】への加入をためらった過去もある。
しかし仲間たちは彼女を責めることなく受け入れた。
天然で可愛らしい一面の奥には、仲間を大切にする優しさと、血盟への強い思いを持つ女性である。
イスパーダ
イスパーダは、【悠久の泉】創設初期からデサフィアンテを支えてきた男性ナイト。
理也と並ぶ血盟の「双璧」であり、デサフィアンテからは「御剣」の称号を与えられている。
理也の「御盾」が守りを担うのに対し、イスパーダは君主の剣として前線に立つ存在だ。
30代前後でデサフィアンテと同年代にあたり、理也とはほぼ同時期からの古い仲間でもある。
学生時代には少々ヤンチャだったという一面もあり、仲間内では明るく気さくな人物として親しまれている。
戦闘ではナイトとして敵陣へ切り込み、理也や疾駆する狼とともに前衛を支える。
異世界へ召喚された後も、混乱する仲間たちのために温かな飲み物を用意するなど、細かな気遣いを見せている。
ゲームを始めて半年ほどで留学が決まり、一度は仲間たちのもとを離れることになったが、その際も「理也が残っているならデサフィアンテは大丈夫」と君主への信頼を示していた。
長い年月を経て再会した後も、その信頼は変わらない。
陽気で少し調子のよいところがありながら、仲間の危機には真っ先に立ち向かう騎士。
デサフィアンテにとっては、単なる血盟員ではなく、長い時間をともに歩んできた大切な友であり、君主の「御剣」と呼ぶにふさわしい存在である。
めんま
めんまは、【硝子の青年】創設後、創設メンバー以外では最初に加入した男性エルフ。
デサフィアンテを慕う気持ちが非常に強く、彼とのペア狩りのために属性を変更したこともあるほど、君主への忠誠心が厚い人物である。
もともとは風属性のエルフだったが、デサフィアンテと行動を合わせるため水属性へ変更。
その後、異世界での戦いでは火属性エルフとなり、敵の魔法抵抗を下げるなど攻撃陣を支援する役割を担う。
エルフとして高い魔法能力を持ち、前衛が戦いやすい状況を作り出すことを得意としている。
普段は明るく賑やかで、アルシェをからかったり仲間と冗談を交わしたりする、血盟のムードメーカーの一人。
しかしデサフィアンテに関することになると、その態度は一変する。
彼を傷つけた者や、彼を苦しめた過去の出来事には激しい怒りを見せ、その忠誠心の強さから仲間たちに「狂信的親衛隊」と揶揄されることもある。
現実世界では大学院に通う研究者で、研究に専念するため一度ゲームを引退していた。
それでも再び仲間たちと巡り会い、異世界でデサフィアンテのもとに戻ってくる。
明るく軽快な普段の顔と、君主へ向ける強烈な忠誠心。
その二面性こそが、めんまという人物を印象づける大きな特徴である。